国際博物館新聞ロゴ

私のおススメする博物館

「世界一の水族館 ~長高水族館の取り組み~」

清水 麻紀

 愛媛県大洲市長浜町の長浜高等学校には、全国でも先進的な取り組みをしている水族館部があります。 もともと、昭和10年に現在の長浜高校の隣に四国初の水族館があったのが昭和61年に 老築化のため取り壊され、平成11年に長高水族館が誕生した歴史があります。 実際に訪問させていただいたのですが、総勢20名近くの部員のみなさんは 「水族館部に入るために長高に来ました!」と生き生きと部活をされていました。 毎月第3土曜日には長高水族館が一般開放されます。 県内外から200名近くもお客さんが来ることがあるそうです。 水槽も、伊予灘の海、沖縄の海…など海域ごとに区分けされ、 小さいな子どもたちも楽しめるよう水槽の高さがテーブルの高さにしてあったり、 中庭にタッチプールをつくっていたり、と様々な工夫がなされていました。 水族館運営だけでなく、高校の正規の授業でもマリンアクアリウム科が設置されていて、 全校生徒一人一人が自分の水槽を持ち、自分の好きな生き物を磯から取ってきて育てるという正規の授業があるそうです。 世界最大の科学コンテスト「国際学生科学技術フェア」(ISEF)でチーム・ニモ(重松夏帆さん・山本美歩さん)が第4位に輝くなど、 教育・研究面でも成果をあげています。 他に類を見ない斬新な水族館の取り組みをぜひ見に行っていただきたいです。

マリンアクアリウム科で使う水槽
マリンアクアリウム科で使う水槽を説明してくれた「はやた」さん

チーム・ニモ メンバー1
チーム・ニモの重松夏帆さん

チーム・ニモ メンバー2
チーム・ニモの山本美歩さん

タッチング・プール
中庭にあるタッチング・プール


阿嘉島の海 ~慶良間諸島国立公園~

比嘉 めぐみ

慶良間諸島国立公園

全ては海から生まれた
われは海の子
ただ人間という動物なのにあたかもすべてを従え我が物顔で過ごす私たち
大自然の驚異にさらされた時、なすすべもなく人と言う動物としての無力さを知る
そんな時心にしみるのが温かさ、思いやり~つまり形のないもの 
その形のないものを、大自然に触れることで思い出して欲しいという想いで 私たちは一般社団法人うみの子を立ち上げました。 慶良間諸島国立公園にある阿嘉島で、みなさんに体験してほしいこと。
海を護りながら自然の営みを感じながら、スノーケリングをする。 
満点の星空のもとポッカリ海に浮かんでみる。
頭で考えるより素直に心で感じたことを味わってほしい。
日ごろは人の目を気にして誰の人生を歩んでいるのかわからない大人も自然の中なら素直になれるはずです。本当はあるがままが楽で素晴らしい。
魚にも表情がありサンゴが産卵するってご存知ですか?
その瞬間に立ち会い、体験して感じてほしい あるがままのすばらしさを。
うみの子のある沖縄県島尻郡座間味村、阿嘉島は信号も、もちろんコンビニなんて便利なものはないけれどそれがおもてなし。
忙しいは心を亡くすと書きます。時間に追われ心を亡くした日常から自然の中に戻ってみるのも自分らしさと向き合ういい機会になるはずです。


バリンジャー大隕石孔ミュージアム

西浦 慎介

バリンジャー大隕石孔

 わたしは、アメリカ先住民ホピ族の調査をして7年経過しています。アリゾナ州に住む、彼らの現在の生活と伝統文化の継承について調査しています。 せっかく自費で旅費を出して渡米するわけですから、たくさんのものを学んで帰りたいのがわたしの心情です。 そこで今回は、2013年に訪れたバリンジャー大隕石孔ミュージアムについてお話したいと思います。
 隕石が衝突してからここまで風化せず形を残しているのは、 地球上でバリンジャー大隕石孔だけだそうです。たいていは湖になったり、 風化してその姿を消しているそうです。 場所は、アメリカ合衆国アリゾナ州のほぼ中央に位置しています。 大きさは直径1.2km深さは168mというとても大きなクレーターで、 直径30mの鉄隕石が時速4万kmで衝突したそうです。呼称はさまざまで、 メテオクレーターやアリゾナ大隕石孔などがあるようです。
 ここに訪れることになったのは、調査に同行した理学部地球科学科の友人(写真左)が アリゾナに行くのならここにいくしかない!と言うので、しぶしぶ行くことにしたのを覚えています。 行ってみるとすごい迫力に圧倒され、さらにクレーターリム(縁)やクレーター内に少しなら入ることができる、 なんと素晴らしいところなのかと感動いたしました。入場料15ドルは高くないと感じました。
 併設している博物館(ビジターセンター)は、 こぢんまりとした感じで親近感がわきました。そしてなにより感動したのが、 なんとこの大隕石孔は、資産を投げ売り、個人で買い取り、 研究を進めてきたバリンジャー博士の個人所有であるということです。 したがって博物館というより商業施設である感じがしました。
 最後に、博物館内にあるゲームで、みんなでとても楽しんだものをご紹介いたします。 隕石の大きさと成分、衝突する角度を調整し、バリンジャー大隕石孔を作ってみよう!!というもので、 タッチパネルで設定し、GOボタンを押すとシミュレーションがはじまります。なかなか成功せず、 なんどもなんども地球を木っ端みじんにしてしまいました。
 とても楽しい時間を過ごすことのできる博物館でした。 みなさんも是非、アリゾナ州に行ったときには少し足を伸ばして大平原の中にある バリンジャー大隕石孔ミュージアムに行ってみてはいかがでしょうか。


村上水軍資料館

住田 勉

村上水軍資料館外観

 瀬戸内海のしまなみ海道は、今やサイクリストの聖地として全国のみならず、 多くの外国人旅行者も訪れる観光地として知られるようになりました。 その途中の大島に村上水軍博物館はあります。 近年「村上海賊の娘」が本屋大賞を受賞して広くその存在が一般の方にも認知されるようなりました。 館の入り口には戦国時代に瀬戸内海を支配した村上武吉の像が迎えてくれます。三階の展望室からは、 村上氏の根拠地となった能島城跡を見ることができます。 二階展示コーナーでは、代表的な海戦や海上活動の様子と村上水軍の影響力の広がりをわかりやすく説明しています。 このように西日本の海域一帯を掌握した村上水軍でしたが、 秀吉の海賊禁止令によって急速に勢力が衰えていきました。 歴史的には力を失った村上水軍ですが、 現代の「海事都市・今治」にはその誇りと心意気が脈々と引き継がれていると感じます。 瀬戸内海の風光明媚な景色と同時に歴史の裏で活躍した水軍の歴史を体感するためにぜひ訪れてみてください。


大分県立美術館(Oita Prefectural Art Museum)

江藤 信一

OPAM玄関
OPAM内部

大分県大分市にあります「大分県立美術館」を紹介します。 大分県立美術館は、2015年4月にオープンしたばかりの美術館で、 大分市の中心地に単なる美術館としての機能だけでなく、人々が集い、 成長するMuseumとして、建てられたそうです。 その考えを体現すべく、広いスペースを取った館内と多様な使い方ができそうな空間を備えていました。 館のコンセプトが、「五感のミュージアム」「出会いのミュージアム」ということで、 私が訪れた時も、企画展示だけでなく、多くのワークショップや鑑賞ツアー、 オープンアトリエなどなどが企画されており、大分県民の新たな出会いが生まれるミュージアムとして、 運営されていることが分かりました。 無事に1周年を迎え、さらにこれまでにない新しい展開が期待できそうな美術館でした。


サンゴの島のアートプロジェクトのお知らせ

Ichi+(イチプラス)が企画する珊瑚の島のアートプロジェクトが今年の6月に沖縄県の伊計島で開催されます。 沖縄と台湾に縁の深いアーティストが参加して、 危機的状況にあるサンゴや現在の海の状況とアートというわかりやすい手段で表現することで、 多くの人に環境についての情報を発信していく取り組みです。 海を越えて、国境を越えて環境についてともに考え、表現するという素晴らしい試みだと思います。

期間 2016年6/12(日)~6/19(日)

場所 沖縄県うるま市伊計島

開会式及びシンポジウム 6月12日(日)

ウェブサイトはこちら

sima
sango1
sango2
yousu